コワーキングスペースの内装デザイン完全ガイド!おしゃれで快適な空間を実現する秘訣 | いいオフィス

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2025.06.26

コワーキングスペースの内装デザイン完全ガイド!おしゃれで快適な空間を実現する秘訣 | いいオフィス

いいオフィス 編集部

コワーキングスペースの内装デザイン完全ガイド!おしゃれで快適な空間を実現する秘訣 | いいオフィス

コワーキングスペースの内装は、利用者の第一印象を決定づけ、居心地の良さや作業効率、さらにはブランドイメージにまで影響を与える非常に重要な要素です。
「おしゃれで魅力的な空間にしたいけれど、具体的に何から手をつければ良いのだろう?」「利用者が快適に過ごせる機能的な内装のポイントは?」そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、コワーキングスペースの内装を成功させるためのコンセプト設計から、色彩計画、素材選び、エリア別のデザインアイデアに至るまで、具体的かつ網羅的に解説します。あなたの理想とするコワーキングスペース作りを力強くサポートします。

なぜコワーキングスペースの内装が重要なのか?

コワーキングスペースにとって、内装は単なる「飾り」ではありません。
事業の成功を左右するほど重要な戦略的要素と言えます。なぜなら、内装が利用者の体験価値やスペースの魅力に直結するからです。

まず、利用者の第一印象を決定づけるのは、間違いなく内装です。
初めて訪れた人が「ここで働きたい」「心地よい空間だ」と感じるかどうかは、内装デザインに大きく左右されます。洗練されたデザイン、清潔感、そしてコンセプトに合った雰囲気は、利用者の期待感を高め、ポジティブな印象を与えます。

次に、内装はブランドイメージの構築と差別化に不可欠です。
数多くのコワーキングスペースが存在する中で、独自のブランドを確立し、他の施設との違いを明確に打ち出すためには、内装デザインが効果的な手段となります。
施設のコンセプトやターゲットユーザーに合わせた内装は、無言のメッセージとしてブランドの個性を伝え、記憶に残る空間を創り出します。

そして最も実用的な側面として、内装は生産性と快適性の向上に直接影響します。適切な照明、作業しやすいデスクや椅子、集中力を高める色彩計画、そしてリラックスできる空間の存在は、利用者の作業効率や満足度を大きく向上させます。
逆に、これらが考慮されていない内装は、利用者のストレスを増大させ、リピート率の低下に繋がる可能性もあります。

さらに、魅力的な内装はコミュニティ形成の促進にも寄与します。居心地の良いラウンジやカフェスペースは、利用者同士の自然な交流を促し、新たなアイデアやコラボレーションが生まれるきっかけとなります。
内装を通じて「集いたくなる場所」を創り出すことは、コワーキングスペースの付加価値を高める上で非常に重要です。

このように、内装はコワーキングスペースの集客力、利用者満足度、そして収益性にも関わる、軽視できない要素なのです。

コワーキングスペース内装計画の進め方

魅力的なコワーキングスペースの内装を実現するためには、計画段階からの丁寧な準備が不可欠です。ここでは、内装計画をスムーズに進めるための主要なステップと、各ステップで考慮すべきポイントを解説します。

STEP1: コンセプトとターゲットユーザーの明確化

内装計画の最初のステップは、コワーキングスペースのコンセプトとターゲットユーザーを明確にすることです。これが全てのデザインの指針となります。

  • どのような人に利用してもらいたいか?
    例えば、「静かに集中して作業したいフリーランス向け」「活発なコミュニケーションを求めるスタートアップ向け」「特定の業種(例:クリエイター、ITエンジニア)に特化した層向け」「地域住民のサードプレイス」など、ターゲットを具体的に設定します。ターゲットユーザーの年齢層、職業、働き方、価値観などを深く理解することが重要です。

  • どのような雰囲気の空間を目指すか?
    コンセプトに基づいて、空間全体の雰囲気を決定します。例えば、「モダンで洗練された雰囲気」「ナチュラルで温かみのある雰囲気」「インダストリアルでクールな雰囲気」「和モダンで落ち着いた雰囲気」など、目指す方向性を明確にします。

  • コンセプトが内装デザインの軸となる
    明確化されたコンセプトは、色彩計画、素材選び、家具の選定、照明デザインなど、内装に関するあらゆる意思決定の基盤となります。コンセプトが一貫していることで、空間全体に統一感が生まれ、ターゲットユーザーに響く魅力的な内装が実現します。

STEP2: 予算の設定と業者選定のポイント

次に、内装工事にかける予算を設定し、信頼できる専門業者を選定します。

  • 内装工事費用の相場感
    コワーキングスペースの内装費用は、規模、デザインの凝り具合、使用する素材などによって大きく変動します。一般的に坪単価で費用が算出されることが多いですが、あくまで目安として捉え、具体的な見積もりを取ることが重要です。初期費用だけでなく、ランニングコスト(メンテナンス費用など)も考慮に入れましょう。

  • デザイン会社と施工会社の選び方
    内装デザインを依頼するデザイン会社や、実際に工事を行う施工会社の選定は非常に重要です。以下のポイントを参考に、複数の業者を比較検討しましょう。
    • 実績: コワーキングスペースや類似施設のデザイン・施工実績が豊富か。
    • 提案力: こちらのコンセプトや要望を的確に理解し、魅力的なデザイン提案をしてくれるか。
    • コミュニケーション: 担当者との相性や、スムーズな意思疎通が可能か。
    • 見積もりの透明性: 見積もり内容が詳細で分かりやすく、不明瞭な点がないか。

  • 相見積もりの重要性
    複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」は、適正価格を把握し、費用を比較検討するために不可欠です。ただし、単に価格の安さだけで選ぶのではなく、提案内容や実績、信頼性などを総合的に判断することが大切です。

STEP3: 機能性とデザイン性のバランスを考慮した設計

内装設計においては、利用者の使いやすさ(機能性)と空間の美しさ(デザイン性)のバランスを常に意識する必要があります。

  • レイアウト計画との連携
    内装デザインは、空間の配置や区割り(レイアウト)と密접に関連しています。別途作成されている「コワーキングスペース レイアウト」の記事で解説されているような、ゾーニング(エリア分け)や動線計画を考慮しつつ、各エリアの機能性を最大限に引き出す内装を計画します。例えば、集中作業エリアには落ち着いた色調や吸音性の高い素材を、コミュニケーションエリアには明るく開放的なデザインを取り入れるなど、レイアウトと内装を一体で考えることが重要です。

  • 利用者のニーズに応える機能性
    どんなにおしゃれな空間でも、使い勝手が悪ければ利用者の満足度は得られません。十分な数の電源コンセントの確保、安定した高速Wi-Fi環境の整備、作業しやすいデスクや椅子、収納スペースの確保など、利用者のニーズを細かく把握し、機能的な設計を心がけましょう。

  • コンセプトを体現するデザイン性
    機能性を確保した上で、STEP1で明確化したコンセプトを空間全体で表現します。色使い、素材感、照明、家具、装飾品など、あらゆる要素を通じて、施設の個性やメッセージを伝えられるようなデザインを目指しましょう。

おしゃれで機能的なコワーキングスペース内装デザインのポイント

コワーキングスペースを魅力的で使いやすい空間にするためには、いくつかの重要なデザイン要素を理解し、効果的に活用する必要があります。ここでは、色彩計画からサイン計画に至るまで、主要なポイントを解説します。

色彩計画:空間の雰囲気を決める色の選び方

色は空間の印象を大きく左右し、利用者の心理にも影響を与えます。

  • ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの基本
    空間全体の約70%を占めるベースカラー(壁、天井、床など)は、白やベージュ、ライトグレーなど、落ち着いた色を選ぶのが一般的です。約25%を占めるメインカラー(家具、カーテンなど)は、施設のコンセプトやターゲットユーザーの好みに合わせて選びます。そして、約5%のアクセントカラー(小物、アートなど)で空間に変化や個性を加えます。

  • 色が心理に与える効果
    例えば、青系の色は集中力を高め、緑系の色はリラックス効果があると言われています。暖色系(赤、オレンジ、黄)は活気や温かみを与え、寒色系(青、緑、紫)は落ち着きや静けさをもたらします。これらの効果を理解し、各エリアの目的に合わせて色を選ぶことが重要です。

  • ターゲットユーザーやコンセプトに合わせた配色例
    例えば、クリエイター向けのスペースであれば、創造性を刺激するような鮮やかなアクセントカラーを取り入れたり、モダンで洗練されたモノトーン基調のデザインにしたりするのも良いでしょう。地域密着型の温かい雰囲気を重視するなら、木目調のブラウンやアースカラーを基調とするのが効果的です。

照明計画:作業効率と快適性を高める光の演出

写真:いいオフィス志村坂上

照明は、空間の雰囲気作りはもちろん、利用者の作業効率や健康にも影響を与える重要な要素です。

  • 自然光の最大限の活用
    状況次第ですが、自然光を取り入れる設計を心がけましょう。大きな窓を設けたり、吹き抜けを作ったりすることで、明るく開放的な空間が生まれます。自然光は人の体内リズムを整え、生産性を高める効果も期待できます。

  • タスク照明とアンビエント照明の使い分け
    アンビエント照明(全体照明)で空間全体の明るさを確保しつつ、デスク上など手元を照らすタスク照明(デスクライトなど)を組み合わせることで、作業に必要な照度を確保し、目の疲れを軽減します。

  • 調光機能の導入
    時間帯や作業内容、天候などに合わせて照明の明るさや色温度を調整できる調光・調色機能を導入すると、より快適な環境を提供できます。例えば、日中は活動的な白色系の光、夕方以降はリラックスできる暖色系の光にするなどの工夫が考えられます。

  • デザイン性の高い照明器具の選び方
    ペンダントライトや間接照明など、デザイン性の高い照明器具を選ぶことで、空間のアクセントとなり、おしゃれな雰囲気を演出できます。ただし、デザイン性だけでなく、機能性やメンテナンス性も考慮して選びましょう。

素材選び:質感と機能性で空間の質を高める

写真:いいオフィス上野 by ExeWorks上野店

床、壁、天井などに使用する素材は、空間の質感や雰囲気を大きく左右します。

  • 床材の種類と特徴と選び方
    • フローリング: 温かみがあり、様々なデザインに合わせやすい。ただし、傷や音に注意が必要です。無垢材、複合フローリングなど種類も豊富です。
    • カーペット: 吸音性や保温性に優れ、歩行感が柔らかい。汚れやすさがデメリットですが、タイルカーペットなら部分的な交換が可能です。
    • 塩ビタイル・長尺シート: 耐久性・耐水性に優れ、デザインも豊富。メンテナンスが容易で、比較的安価なため、多くの施設で採用されています。
    • モルタル・コンクリート: インダストリアルな雰囲気を演出。クールでモダンな印象になりますが、冷たさや硬さを感じることもあります。

  • 壁材の種類と特徴と選び方
    • 壁紙(クロス): デザインや色が豊富で、比較的安価。汚れがつきにくい機能性壁紙や、吸音効果のある壁紙などもあります。
    • 塗装: 色の自由度が高く、マットな質感から光沢のある質感まで表現可能。塗り替えによるイメージチェンジも比較的容易です。
    • 木材(羽目板など): 温かみや高級感を演出。アクセントウォールとして部分的に使用するのも効果的です。
    • タイル・レンガ: デザイン性が高く、耐久性にも優れています。カフェスペースやアクセントウォールに適しています。

  • 家具の素材感と全体の調和
    床材や壁材だけでなく、デスクや椅子、棚などの家具の素材感も空間の印象を大きく変えます。木製、スチール製、ファブリックなど、全体のデザインコンセプトに合わせて選び、統一感を出すことが重要です。

  • 耐久性、メンテナンス性、コストの考慮
    デザイン性だけでなく、多くの人が利用することを考慮し、耐久性があり、メンテナンスがしやすい素材を選ぶことが大切です。また、予算とのバランスも考慮し、コストパフォーマンスの高い素材を選定しましょう。

家具・什器選び:デザイン性と機能性を両立する

利用者が直接触れる家具や什器は、快適性とデザイン性の両面から慎重に選ぶ必要があります。

  • デスクとチェアの選び方
    長時間の作業でも疲れにくい、作業用に設計されたデスクやチェアを選ぶことが重要です。特にチェアは、座り心地や調整機能(高さ、リクライニングなど)を実際に試して選ぶことをお勧めします。デザイン性も考慮し、空間全体の雰囲気に合ったものを選びましょう。

  • 収納スペースの確保とデザイン
    利用者の荷物や書類を収納するためのロッカーや棚は必須です。十分な容量を確保しつつ、デザイン性の高いものを選び、空間のアクセントとして活用することも可能です。いいオフィスでは個室内に衣類や荷物を掛けるフックを用意するなど対策しています。

  • コンセプトに合わせたインテリア雑貨の活用
    クッション、ラグ、アート、時計、ゴミ箱といったインテリア雑貨も、空間の雰囲気を左右する重要な要素です。施設のコンセプトやカラースキームに合わせて選び、統一感のあるおしゃれな空間を演出しましょう。

グリーン(観葉植物)の活用:癒やしと生産性向上効果

写真:いいオフィス豊見城

観葉植物は、空間に彩りを与えるだけでなく、利用者の心身にも良い影響を与えます。

  • 空間に潤いと安らぎを与える効果
    緑は視覚的に安らぎを与え、ストレスを軽減する効果があると言われています。無機質になりがちなオフィス空間にグリーンを取り入れることで、温かみのある居心地の良い雰囲気を作り出すことができます。

  • 空気清浄効果やストレス軽減効果
    一部の観葉植物には、空気中の有害物質を吸収・分解する空気清浄効果や、リラックス効果による集中力向上効果が期待できるものもあります。

  • 配置場所と種類の選び方、メンテナンス
    日当たりやスペースの広さに合わせて、適切な種類の観葉植物を選びましょう。床置きタイプ、卓上タイプ、ハンギングタイプなど、飾り方も様々です。水やりや剪定など、定期的なメンテナンスも忘れずに行いましょう。フェイクグリーンを上手に活用するのも一つの方法です。

サイン計画:わかりやすさとデザイン性

画像:いいオフィス恵比寿

サイン(案内表示)は、利用者がスムーズに施設を利用するために不可欠です。

  • 施設案内、エリア表示、注意喚起など
    エントランスの施設案内図、各エリアの名称表示、トイレや非常口のピクトグラム、利用ルールや注意事項の表示など、必要な情報を分かりやすく伝えられるサインを計画します。

  • ブランドイメージと統一感のあるデザイン
    サインのデザインは、施設のブランドイメージや内装全体のデザインと統一感を持たせることが重要です。フォント、色、素材などを吟味し、施設の個性を表現しましょう。

  • 視認性とデザイン性のバランス
    おしゃれなデザインであることはもちろん、誰にとっても見やすく、理解しやすい視認性の高いデザインを心がけましょう。文字の大きさやコントラスト、設置場所の高さなども考慮します。

エリア別に見るコワーキングスペース内装のアイデア

コワーキングスペースは、機能の異なる複数のエリアで構成されます。それぞれのエリアの特性を活かし、利用目的に合わせた内装デザインを施すことで、より快適で魅力的な空間が生まれます。

オープンスペースの内装デザイン

画像:いいオフィス豊見城

多くの利用者が集い、多様な働き方をするオープンスペースは、開放感と適度なプライバシーのバランスが重要です。

  • 開放感と適度なプライバシーの両立
    高い天井や大きな窓で開放感を演出しつつ、座席の間にローパーテーションを設けたり、背の高い観葉植物を配置したりすることで、周囲の視線を和らげ、プライバシーを確保します。
  • 多様なワークスタイルに対応する家具配置とデザイン
    カウンター席、ソファ席、グループワーク用の大きなテーブルなど、様々なタイプの家具を配置し、利用者が作業内容や気分に合わせて場所を選べるようにします。家具のデザインや色使いで、空間にリズムや変化を生み出すのも効果的です。

  • コミュニケーションを促す仕掛け
    カフェのような雰囲気のカウンター席や、自然と人が集まるような共有テーブルを設けることで、利用者同士の偶発的なコミュニケーションを促します。壁面に掲示板やアートを飾るのも、会話のきっかけになるでしょう。
  • おしゃれなオープンスペースの事例イメージ
    例えば、木材を基調とした温かみのあるデザインや、カラフルな家具をアクセントにした遊び心のあるデザインなどが参考になります。

個室・ブースの内装デザイン

集中して作業を行いたい利用者にとって、個室やブースの環境は非常に重要です。

  • 集中力を高めるための内装
    壁の色は、白やベージュ、淡いブルーやグリーンなど、落ち着いた色合いを選ぶと集中しやすくなります。素材は、吸音性の高いもの(例:フェルトボード、有孔ボード)を壁の一部に取り入れると効果的です。照明は、手元をしっかり照らすタスクライトと、眩しすぎない間接照明を組み合わせると良いでしょう。
  • 遮音性・防音対策の重要性と内装での工夫
    オンライン会議や電話での会話が多い個室では、遮音性が特に重要です。壁材には遮音シートを挟んだり、厚みのある防音ドアを採用したりするなどの対策が必要です。天井や床からの音漏れにも注意しましょう。吸音パネルを壁や天井に設置するのも効果的です。
  • 限られた空間を有効活用するアイデア
    個室はスペースが限られているため、壁面収納やコンパクトな家具を選ぶなど、空間を有効活用する工夫が必要です。オーダーメイドのデスクや、壁掛けモニターの設置を検討してみましょう。

  • おしゃれな個室の事例イメージ
    シンプルでモダンなデザインの個室や、木目調で落ち着いた雰囲気のブースなどが考えられます。

会議室の内装デザイン

外部との打ち合わせやチームミーティングなど、様々な用途で利用される会議室は、機能性とデザイン性を兼ね備える必要があります。

  • 利用人数や目的に合わせたデザイン
    少人数用のカジュアルなミーティングスペースから、大人数対応のフォーマルな会議室まで、利用シーンを想定してデザインします。壁の色や家具のテイストで、部屋の雰囲気を変えることができます。

  • プロジェクターやホワイトボードなど設備の調和
    モニターやプロジェクタースクリーン、ホワイトボードなどの設備は、壁面にすっきりと収めたり、デザイン性の高いものを選んだりすることで、空間全体の美観を損なわないように配慮します。ケーブル類が見えないように配線計画も重要です。

  • 遮音性とプライバシーに配慮した内装
    個室同様、会議室も遮音性が重要です。壁やドアの防音性能を高め、外部への音漏れを防ぎます。窓がある場合は、ブラインドやガラスフィルムなどでプライバシーを確保しましょう。

リフレッシュエリア・ラウンジの内装デザイン

作業の合間に休憩したり、利用者同士が交流したりするリフレッシュエリアやラウンジは、居心地の良さが求められます。

  • リラックスできる雰囲気作り
    ソファやクッション、ローテーブルなどを配置し、くつろげる空間を演出します。照明は暖色系の柔らかな光にし、観葉植物を多く取り入れると、よりリラックス効果が高まります。

  • 利用者同士の交流を促すデザイン
    グループで座れる大きなソファや、対面で話せるテーブル席などを設けることで、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。コーヒーやお茶を自由に飲めるドリンクコーナーを併設するのも良いでしょう。

  • キッチン・カフェスペースの機能性とデザイン性
    シンク、電子レンジ、冷蔵庫などの基本的な設備に加え、デザイン性の高いカウンターやテーブル、椅子を配置することで、おしゃれで機能的なカフェスペースを演出できます。

受付・エントランスの内装デザイン

受付やエントランスは、コワーキングスペースの第一印象を決める「顔」となる重要な空間です。

  • 施設の「顔」となる重要な空間
    訪れた人が最初に目にする場所なので、清潔感があり、歓迎されていると感じられるような雰囲気を心がけましょう。

  • ブランドイメージを最初に伝えるデザイン
    施設のロゴやブランドカラーを効果的に使用し、コンセプトを体現するデザインにします。照明やアート作品などで、施設の個性を演出するのも良いでしょう。

  • 機能性とデザイン性を兼ね備えた受付カウンター
    スタッフが作業しやすく、利用者もスムーズに手続きができるようなカウンターを設計します。素材や形状にもこだわり、空間のアクセントとなるようなデザイン性の高いものを選ぶのも効果的です。

コワーキングスペース内装で考慮すべきその他のポイント

主要なエリアの内装デザインに加え、より快適で安全な空間を提供するためには、以下のような点にも配慮が必要です。

音響環境への配慮

快適な作業環境のためには、音のコントロールが重要です。

  • BGMの選定と音量調整
    作業の邪魔にならない程度の音量で、集中力を高めたりリラックス効果のあるBGMを選びましょう。エリアごとにBGMの種類や音量を変えるのも効果的です。

  • 反響音対策
    広い空間や硬い素材で囲まれた空間では、音が反響しやすくなります。吸音効果のある天井材や壁材、カーペットなどを採用したり、布製の家具やカーテンを取り入れたりすることで、反響音を抑えることができます。

防災・セキュリティ対策と内装

利用者の安全を守るための対策は不可欠です。

  • 消防法規の遵守
    避難経路の確保、誘導灯の設置、防火区画の設置、燃えにくい内装材の使用など、消防法で定められた基準を必ず遵守します。

  • セキュリティカメラの設置とデザインへの配慮
    防犯のためにセキュリティカメラを設置する場合は、威圧感を与えないように、目立たないデザインのものを選んだり、設置場所を工夫したりするなどの配慮が必要です。

【事例紹介】参考にしたいコワーキングスペースの内装デザイン

ここでは、より具体的に内装デザインのイメージを掴むために、国内外の事例や、「いいオフィス」の様々な店舗の内装デザインを参考に、コンセプトやデザインのポイントを見ていきましょう。特定の施設を推奨するものではなく、あくまで一般的なデザインのヒントとして捉えてください。

  • コンセプトが明確な事例
    例えば、「クリエイターが集まる秘密基地」をコンセプトにしたスペースでは、遊び心のあるアート作品やDIY感のある家具、インダストリアルな素材(コンクリート打ちっ放し、露出配管など)を組み合わせることで、独特の世界観を演出しています。壁面に大胆なグラフィックを施したデザインは、クリエイティブな雰囲気を強く打ち出しています。
  • 木材を活かした温かみのあるデザイン
    多くのコワーキングスペースで採用されているのが、木材をふんだんに使用したナチュラルで温かみのあるデザインです。床や壁、家具に木材を取り入れることで、リラックスできる居心地の良い空間を作り出しています。観葉植物との相性も抜群です。
  • モダンで洗練されたデザイン
    都市部のオフィスビル内などに多いのが、白やグレーを基調としたシンプルでモダンなデザインです。ガラス張りの間仕切りやシャープなラインの家具、間接照明などを効果的に使うことで、洗練されたプロフェッショナルな空間を演出できます。
  • 特定の機能に特化した内装の事例
    例えば、オンライン配信スタジオを併設したコワーキングスペースでは、防音設備や撮影機材に合わせた内装が施されています。また、メーカーズスペース(ものづくりスペース)を併設する場合は、作業台や工具収納に適した耐久性の高い内装材や什器が選ばれます。

これらの事例を参考に、自身のコワーキングスペースのコンセプトやターゲットユーザーに合った内装デザインのアイデアを膨らませてみてください。

まとめ:魅力的な内装で選ばれるコワーキングスペースを目指そう

コワーキングスペースの内装は、単に空間を美しく見せるだけでなく、利用者の生産性や快適性を高め、施設のブランドイメージを形成し、さらにはコミュニティの活性化にも繋がる、非常に重要な投資です。

成功する内装計画の鍵は、明確なコンセプトに基づいた一貫性のあるデザインです。ターゲットユーザーのニーズを深く理解し、提供したい価値を空間全体で表現することが求められます。そして、機能性とデザイン性を高いレベルで両立させることが、利用者にとって最高の作業環境を提供するための基本となります。

色彩計画、照明計画、素材選び、家具選び、そして各エリアの特性を活かしたデザインなど、細部にまでこだわることが、他のコワーキングスペースとの差別化に繋がり、多くの人に選ばれる魅力的な空間を生み出します。

内装計画は専門的な知識や経験が求められるため、信頼できるデザイナーや施工業者といった専門家との連携も不可欠です。彼らの知見を借りながら、あなたのビジョンを形にし、利用者にとって価値あるコワーキングスペースを創造してください。

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いいオフィス 編集部

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