【2025年4月号】ゴールデンウィークの利用動向 | いいオフィス

オーナー向け

2025.05.11

【2025年4月号】ゴールデンウィークの利用動向 | いいオフィス

いいオフィス 編集部

【2025年4月号】ゴールデンウィークの利用動向 | いいオフィス

コワーキングスペースやシェアオフィス、自習室にとって、ゴールデンウィークは新規会員様の獲得や収益アップのチャンスでもあります。

今回の配信では、過去3年間(2022年〜2024年)の新規会員数とドロップイン利用者数のデータを分析し、ゴールデンウィーク期間中の利用動向と集客施策についてご紹介いたします。

①新規会員の利用動向

過去3年間の新規会員登録数データを分析すると、ゴールデンウィーク期間とその前後における特徴的なパターンが見えてきます。

※青印=平日、赤印=土日祝日

年別の新規会員登録傾向

■2022年の特徴

データを分析すると、2022年の新規会員獲得には明確なパターンがあります。この年は4月29日(金)~5月8日(日)までの10日間で長めのゴールデンウィーク期間でした。平日と休日の差は明確で、平日平均が約42名、休日平均は約28名と、平日の方が約30%多い傾向があります。

期間中および前後の通常の新規会員数は30~45名程度で安定しています。注目すべきポイントは、4月27日73名という高い数値で、これは期間中の平均値のおよそ2倍です。

■2023年の特徴

2023年は新規会員登録数が全体的に上昇し、ほとんどの日で60名以上、平日では100名を超える日も多く見られます。

特に4月下旬の平日に集中しており、4月21日には104名、4月26日には105名の新規会員登録がありました。これは連休中の利用を見越した事前登録の傾向と考えられます。

■2024年の特徴

2024年のゴールデンウィークは4月29日(月)〜5月6日(月)の8日間でした。新規会員獲得数は過去最高の水準に達し、1日平均約150名という高い数値を維持しています。特に注目すべきは4月14日に記録された201名という単日の最高値で、これは2022年の同時期と比較すると約5倍、2023年と比較しても約2倍の規模です。

データを詳しく見ると、3つの重要な変化がわかります。まず、日々の獲得数の変動が前年よりも小さくなり、より安定した獲得パターンになっています。次に、月曜・火曜の獲得数が前年より約35%増加し、曜日による差が小さくなっています。そして、早い段階で獲得数が伸びており、獲得時期が全体的に早まっていることが分かります。

各年の利用傾向を踏まえた分析

過去3年間の異なるゴールデンウィーク期間を「連休前(GW開始1週間前)」「連休前半(最初の3日間)」「連休後半(残りの期間)」「連休後(GW終了後1週間)」の4つの期間に分けて分析すると、期間ごとの登録数に明確な違いが見られます。

2024年のデータでは、連休前の日平均登録数が約161.2名、連休前半が約154.5名、連休後半が約128.3名、連休後が約145.7名となっています。この結果から、連休に向けた準備期間と連休の最初の数日間に登録が集中し、連休後半には明らかに減少する傾向があることがわかります。

この傾向は連休の長さに関わらず3年間のデータで一貫して見られ、連休の時期による会員獲得の効率差が分かります。特に2022年の10日間という長い連休では、後半の登録数低下がさらに顕著でした。

②ドロップインの利用動向

ドロップイン利用者数のデータからは、また異なる特徴的なパターンが見えてきます。

年別ドロップイン利用者数の変化

■2022年の特徴

2022年のドロップイン利用データを分析すると、平日と週末・祝日の間に明確な差が見られます。グラフから読み取れる数値では、平日の利用者数は40〜55名程度なのに対し、土日祝日は約20〜35名程度と、平日の方が約40〜50%多い傾向があります。特に平日では、4月27日には61名、5月2日には57名で、比較的高い利用者数を記録しています。

一方で、ゴールデンウィーク期間中の祝日は5月1日が25名、5月4日が21名となり、通常の平日と比べて明らかに少ない利用者数となっています。

全体的な傾向として、連休前の平日に利用者が多く、連休中の土日祝日は少なく、連休後の平日に再び増加するというU字型またはV字型の分布パターンが明確に見られます。

■2023年の特徴

2023年のデータでは、全体的な利用者数が2022年と比較して大幅に増加しており、平日は140〜180名、土日祝日は80〜100名となっています。依然として平日の方が高い水準にありますが、その差は2022年と比較してやや縮小しています。

また、期間中の最大値と最小値の差も前年より縮まっており、日による変動が小さくなっていることがわかります。これらの変化から、土日祝日であってもワークスペースを利用する習慣が定着し始め、ドロップイン利用が以前よりも日常的な利用へと変化していることが分かります。

■2024年の特徴

2024年の利用者数は飛躍的に増加しており、特に注目すべきは4月30日(火)の321名、5月10日(金)の313名という利用者数で、これらは前年同日の約3倍です。日ごとの増減を見ると、大きな変動がは少なく、安定した高水準を維持しています。

また、5月5日(日)・6日(月)は連休終盤であったにもかかわらず、例年ほど利用者の減少が少なかった点です。

各年の利用傾向を踏まえた分析

■平日優位の変化

2022年では平日と週末・祝日の利用者数の差が最も顕著でした(平日平均約50名、週末・祝日平均約30名で約40%の差)。2023年でもその傾向は続いていますが差は縮小し(平日平均約95名、週末・祝日平均約75名で約20%の差)、2024年ではさらに差が縮まっています(平日平均約280名、週末・祝日平均約240名で約15%の差)。

■平日・土日祝日の利用差の変化

3年間のデータを通して、平日と土日祝日の利用パターンに明確な違いがありますが、その差は年々縮小しています。2022年では平日と土日祝日の差が約40〜50%と大きかったのに対し、2023年では約30〜40%、2024年では約15〜20%まで縮小しています。

特に注目すべきは、祝日の利用パターンの変化です。2022年では祝日は週末と同様に利用者が少なかったのに対し、2024年では祝日の利用者数が通常の平日に近い水準まで上昇しています。これは、「祝日だから休む」という従来の考え方から、「仕事の必要性に応じて祝日も柔軟に働く」という考え方への変化を反映していると考えられます。

■年による利用パターンの進化

年ごとにゴールデンウィーク期間のデータを見ると、利用パターンが大きく変化しています。2022年は「連休中の利用減少・前後の利用増加」という明確なV字型でしたが、2023年は「連休全体での平準化」へ、2024年は「連休全体での高水準維持」へと変化しています。

これは連休期間の違いだけでなく、働き方の多様化やゴールデンウィーク中におけるワークスペース利用が一般的になりつつあることが分かります。

過去の利用動向に基づく効果的な集客戦略

コワーキングスペースやシェアオフィス、自習室においてゴールデンウィークは、新規会員獲得や収益拡大のチャンスです。

過去3年間(2022年〜2024年)のデータ分析から見える利用パターンを最大限に活用し、的確なタイミングと最適なターゲティングによる集客施策を展開することで、連休前の準備期間から連休後のフォローアップまで、会員獲得と利用促進を実現しましょう!

例えば、下記のような割引・特典パッケージは、新規顧客の関心を引きつけながら、既存会員の満足度も向上させる施策として考えられます。

過去データの傾向を踏まえると、連休開始前からウェブサイト、SNS、プレスリリース配信ツールなどを活用した積極的な情報発信が高い効果を発揮するでしょう。

①入会金の割引

②月額プラン初月利用料の割引

③既存会員からの「お友達紹介特典」の提供

④人数限定で会議室や個室の無料プランを提供(予約機能を活用)

⑤1日無料体験プランを提供(予約機能を活用)

⑥日別で一時利用の料金を変更

例:平日は通常料金を適用して、土日祝日は20~30%の割引を適用

※ドロップインプランの料金変更は、いいオフィス本部までご連絡ください

⑦空き状況をリアルタイムでSNSに投稿

まとめ

過去3年間の異なるゴールデンウィーク期間における新規会員数とドロップイン利用者数の詳細分析から、いいオフィスのシステムを活用した集客施策をご紹介させていただきました。特に重要なポイントは以下の3点です。

新規会員とドロップイン利用の相互関連性

グラフデータを詳細に分析すると、連休前の新規会員増加が連休中のドロップイン利用増加に繋がる相関関係が見られます。特に新規会員が増える平日に、ドロップイン利用も増加する傾向があります。この相乗効果を最大化するためには、少なくとも連休1週間前からの段階的なキャンペーン展開が効果的です。

年別変化と利用パターンの複合理解

データが示す通り、単に平日と土日祝日の差異を認識するだけでなく、その差が年々変化していることにも注目すべきです。特に祝日の利用者数が平日に近づいている点は、2025年の戦略においても重要です。したがって、平日の強化とともに、土日祝日の需要喚起が2025年の重要課題になると予測されます。

複数シナリオに基づく柔軟な対応

過去3年間の異なる長さと曜日構成のゴールデンウィーク期間からは、「平日>土日祝日」という利用パターンが基本ながらも、年々「平日≧土日祝日」という差が縮小する傾向が確認されています。2025年のゴールデンウィーク集客施策として、「平日最優先型」を主軸に据えつつも、「祝日ほぼ平日型」や「全日程平準化型」の可能性も考慮した柔軟な対応策を準備することが重要です。

2025年のゴールデンウィーク(4月26日(土)~5月6日(火)の11日間)は、新規会員様の獲得や収益アップのチャンスでもあります。本稿でご紹介した分析と施策が、皆さまの施設の集客と収益向上に貢献できれば幸いです。

今後も加盟店様ならびにご利用者様にとって、使いやすく、より利便性の高いプラットフォームを目指して開発してまいります。

目次

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