コラム
2024.11.02
ドロップインとは?意味やメリット、注意点から料金相場、選び方や仕組みについて紹介! | いいオフィス
「急に出先で仕事をしなければならなくなった」、「オンラインでのミーティングが急遽入った」という時に活用されるのがコワーキングスペースです。そのコワーキングスペースを短時間だけ、もしくは1日だけ利用することをドロップインと言います。
本記事ではドロップインとは何か、その概要や意味をご紹介するとともに、注意点や料金相場、仕組みなどを解説します。
目次
ドロップインとは何か
そもそもドロップインとはどういうものなのか、ドロップインの概要・意味について解説します。
ドロップインの概要
ドロップインはコワーキングスペースなどを利用する際、予約をせずに利用するケースを指します。多くのコワーキングスペースでは誰でも利用できるような形で場所の提供を行っており、15分や30分、1時間単位での利用から1日利用まで幅広くコースを用意されているケースがほとんどです。
普段仕事をしている家での作業が難しくなり、外で作業をしなくてはならなくなったフリーランスやミーティングが入ったサラリーマン、勉強場所を求めにやってきた学生などがドロップインでの利用を行っています。
ドロップインの意味
ドロップインは英語で「drop in」と書きますが、drop inにはちょっと立ち寄るなどの意味があります。また注釈で「予告もなしに」と書いている辞書もあり、意味合いとしては「予告もなしにちょっと立ち寄る」と考えるべきでしょう。
言葉の意味から派生し、予告しないで少しだけ利用するスタイルがドロップインという言葉として定着したと言えます。
ドロップインの仕組み
ドロップインを利用する際には、まず利用したいコワーキングスペースやシェアオフィスでドロップインを行っているかを確かめます。その際、ドロップインでの利用が可能かどうかも合わせて確認しましょう。混雑状況によっては利用できないことがあるためです。
コワーキングスペースなどに足を運んだら、何時間利用するかどうかを決めて先に料金を支払います。仮に利用時間をオーバーすれば延長料金を支払う形です。あとは自由に利用できるほか、店内で販売されている文房具などの備品を購入する際に。その都度支払いを済ませていく流れです。
ドロップインで利用するメリット
ドロップインで利用するメリットには以下の3点が挙げられます。
- 予約なしで利用できる
- 好きなタイミングで利用できる
- 前もってコワーキングスペースの体験ができる
本項目では、それぞれのメリットについて解説します。
予約なしで利用できる
ドロップインのいいところは、予約をしないで利用できる点が挙げられます。急に予定外の出来事が生じ、どうしても作業スペースを確保しなければならない時にドロップインという形でコワーキングスペースを利用できます。
ネットカフェのように初回利用時に会員登録をしなければならないケースがある一方、ノートパソコンなどの持込みを行えば、こうした登録がなくてもすぐに利用できるのがコワーキングスペースでのドロップインです。
カラオケボックスを利用する感覚で決まった時間だけ利用できるのもドロップインのいいところです。
好きなタイミングで利用できる
自分のスケジュールに合わせて利用できるのもドロップインの魅力です。例えば、夕方に予定があり、それまでは仕事をしておきたいという時にドロップインでの利用ができます。
また、家の近くで工事が行われ、集中ができないので近くのコワーキングスペースを利用するケースもあります。自らがコワーキングスペースを利用したいと思ったタイミングで利用できるのが魅力であり、メリットです。
前もってコワーキングスペースの体験ができる
コワーキングスペースはWi-Fi環境やフリードリンクなど、環境面が行き届いている場所が多く、自宅で仕事をするよりも快適です。一方で、毎月契約して利用するとなると、費用面の兼ね合いもあり、即断即決とはなかなかいきません。
そこで、ドロップインという形でコワーキングスペースを利用することで、毎月契約して利用し続けるべきかどうかを判断できます。実際に仕事をしてみて、他の利用者の動きなどを見ながら、契約すべきかどうかを決められます。
仮に利用してみて、もう二度と利用しないと思っても、被害はドロップインの費用だけで済みます。何の体験もせず、いきなりコワーキングスペースを契約して入会金などがかかり、入会してから後悔するよりも被害を最小限に抑えられるでしょう。
ドロップインで利用するデメリット
ドロップインで利用するデメリットも主に3つ存在します。
- 頻度によっては定期契約の方がいい
- 状況によっては利用できないことも
- ドロップインだと利用場所・条件が限られることも
ここからはドロップインで利用する際のデメリットをまとめています。
頻度によっては定期契約の方がいい
ドロップインは月1回や2回程度であれば、定期契約を結ぶよりも安価に利用できます。しかし、週に2回や3回など頻繁に利用する場合は定期契約の方が安価で利用できます。
コワーキングスペースによっては全日利用、平日のみの利用、土日祝日のみの利用など様々なプランがあります。この選び方も頻度に合わせて選ぶ必要があり、夜ばかり利用する際には夜のみのプランがあるコワーキングスペースの方がお得です。
1回あたりの費用は安くても、塵も積もれば山となり、トータルで見ると定期契約の方が安上がりというケースが出てきます。
状況によっては利用できないことも
コワーキングスペースではあくまでも定期契約の方が優先されるため、定期契約の方がたくさん利用する場合にはドロップインでの利用ができないケースがあります。
あくまでも定期契約の会員が利用していないことが前提であり、混雑している状況では利用できない可能性が高まります。
ドロップインだと利用場所・条件が限られることも
ドロップインの場合、定期契約の方が利用できるスペースが利用できないケースがあります。ドロップインでの利用はオープンスペースのみで、個室は利用できないケースがコワーキングスペースによっては存在します。
また、定期契約の方だとコワーキングスペースの住所を活用して法人化、登記が行える一方、ドロップインでは利用できないことがほとんどです。将来的に法人化などを検討する際には定期契約を視野に入れなければなりません。
ドロップインで利用する際の注意点
ドロップインで利用する際にはいくつかの注意点があります。
- 貴重品の管理
- 時間の管理
- 設備の状況
本項目では上記の内容について解説します。
貴重品の管理
コワーキングスペースで定期契約を結ぶ会員に対してはロッカーが用意されており、貴重品などを預けて管理が行えます。ドロップインで利用する際にはこうしたロッカーが使えないため、自分で貴重品の管理などをしなければなりません。
特にドロップインで利用する際はオープンスペースで利用するため、貴重品はもちろん、パソコンなどにある情報を盗み見されるリスクもあります。食事などで一時的に離席する際には、盗み見されないようセキュリティ対策を施すことが必要です。
時間の管理
1時間利用や2時間利用の場合、時間が過ぎると延長料金が生じてしまいます。この時間の管理は基本的にドロップインの利用客が行い、店側からお知らせが来ることはほとんどありません。
延長といっても法外な料金は取られないものの、1日利用の方が結果的に安かったというケースが生じるため、何時間利用し続けるかを踏まえた上でドロップインを利用するのがおすすめです。
設備の状況
意外と見落としやすいのが設備の状況です。ほとんどのコワーキングスペースではWi-Fiが利用できますが、このWi-Fiの速度が遅い可能性が考えられます。例えば、オンラインでのミーティングを想定してコワーキングスペースにドロップインしたのに、あまりにも速度が遅くて相手に迷惑をかけることがあります。
他にもコンセントの場所が遠い、個室を利用しているのに音漏れが酷いなど、利用しないとわからないことも多々あるでしょう。口コミ・評判などである程度確認してから利用するのがおすすめです。
ドロップインの料金相場
ドロップイン料金に関する相場は、コワーキングスペースの場所や時間帯、曜日、提供するサービスなどで大きく変わります。安いところだと1日利用で1,000円台で収まることもあれば、東京都内だと3,000円程度になることもあるでしょう。
15分単位で100円や200円、30分単位だと200円台、300円台という具合におおよその料金がそれぞれのコワーキングスペースで設定されています。
一方で、1日利用の方がお得になる目安はだいたい4時間程度で、4時間を超える利用であれば1日利用の方が安くなる傾向にあります。ただし、東京都内にあるコワーキングスペースの中には従量課金のケースがあるなど、必ずしも1日利用がかなりお得になるとは限らないケースもあるため、事前の確認が必要です。
ドロップインができるコワーキングスペースの選び方
ドロップインが可能なコワーキングスペースにはいくつかの選び方があります。
- 駅からの立地・費用
- 飲食などの状況
- 設備の確認
本項目では上記の内容についてまとめました。
駅からの立地・費用
コワーキングスペースを利用する際には、駅から徒歩何分で利用できるのか、ドロップインの費用はいくらかの確認が必要です。特に複数のコワーキングスペースがある場合には、駅近でしかも費用が安ければ、そのコワーキングスペースの方がいいでしょう。
もちろん、費用が高くてもその分空調が効いていて快適に仕事ができるケースもあります。まずは徒歩何分か、いくらかかるのかでおおよそのコワーキングスペースを絞り込んでいくようにしましょう。
飲食などの状況
コワーキングスペースによってはオープンスペースで飲食ができるケースがあります。一方で、匂いの出るものは控えてほしいという注意書きがあるケース、持ち込みを認めていないケースなども想定されます。
その際にはコワーキングスペースの周囲に飲食店、コンビニなどがあるかも確かめましょう。近い場所に飲食店があれば、サッと食べて戻ることができますが、遠いと離席の時間が長く、パソコンなどを置いている場合には何らかのトラブルにつながることもあります。
特に長時間の利用の際には避けては通れない問題なので、周辺の確認までしておきましょう。
設備の確認
どのような環境で仕事が行えるのかも確認が必要です。例えば、ドロップインでも半個室のような形で利用できる場所であれば、集中もしやすく、周囲から見られずに仕事ができるので、作業も捗ります。
ドロップインでも会議室のレンタルを始め、様々な備品や設備が使えるケースもあります。ドロップインの利用者まで利用できるのか、利用できた場合には有料か無料かという点もコワーキングスペースによって異なるため、こちらも確認が必要です。
ドロップインの利用がおすすめの人
ドロップインでの利用は普段家で仕事や作業を行う方が気分転換でコワーキングスペースを利用する際におすすめです。コワーキングスペースでは誘惑するものがなく、集中して取り組みやすいほか、周囲も仕事をしているため、仕事場としての環境も備わっています。
特に夏場は学生が夏休みを迎えて周囲が騒がしくなるほか、日中はクーラーをつけるため、電気代がかかりやすくなります。その点、コワーキングスペースであれば集中できる環境で、しかも電気代をかけずに済むだけでなく、経費で落とせるのも魅力的です。
また出張で初めて訪れる地においてドロップインでコワーキングスペースを利用することで、出張先でもパフォーマンスを落とさずに仕事ができます。
ドロップインではなく定期契約がおすすめの人
定期契約がおすすめの人は、コワーキングスペースの住所を使って登記を行いたい方です。法人化をする際には自宅の住所を用いることになり、第三者に自らの住所を公表する形になります。すると、何らかのトラブルが起きた際に自宅に誰かが訪れるような事態になるため、あまり気分のいいものではありません。
コワーキングスペースの住所で法人化をすれば、住所がバレることがないだけでなく、オフィス街にコワーキングスペースがあればその地に会社があることを示すことが可能です。そのため、都市部を中心にコワーキングスペースが多く、シェアオフィスなどの住所を利用するケースも少なくありません
ドロップインでは登記が行えないため、今後法人化を検討している方は登記のタイミングで定期契約に切り替えるのがおすすめです。
ドロップイン利用はコワーキングスペースとネットカフェどちらがおすすめ?
ドロップインでの利用はコワーキングスペース以外にもネットカフェでも同様の利用ができます。ドロップインはあくまでも予約なしで利用することを指しており、コワーキングスペースを一時利用するだけの意味合いではありません。
結論から言いますと、コワーキングスペースでのドロップインがおすすめです。理由としては費用面や設備面、環境面などが挙げられます。まず費用面ですが、コワーキングスペースとネットカフェではコワーキングスペースの方が安く利用できる傾向にあります。
また、経費で落とす際にはコワーキングスペースであれば、業務上必要な経費と認められやすいですが、ネットカフェだと本当に業務上必要な経費だったか疑われる可能性もあるでしょう。
特に環境面では、コワーキングスペースの方が仕事に集中して取り組む方が多い中で、ネットカフェはマンガを読みながらくつろいだり、夜勤終わりで疲れて寝ている方がいたりします。真剣に仕事を行うことはどちらでもできますが、より集中してイライラしないで仕事を行うにはコワーキングスペースの方がおすすめです。
まとめ
ドロップインは急な予定変更などで、出先で作業をしなければならなくなった際におすすめです。また、今後コワーキングスペースを定期契約する際、お試しとして利用する手もあります。
気になるコワーキングスペース・シェアオフィスを見つけたら、まずはドロップインで利用してみて、定期契約を検討し、働きやすい環境で仕事を行っていきましょう。
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